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【ブログ_感想】堕落論|坂口安吾

どうも、たこやきです。
今日は、最近また読み直している名作『堕落論』(坂口安吾)についてお話ししたいと思います。
学生の頃、テスト勉強などで触れ、大人になって再び購入した作品です。

今は便利ですね、青空文庫で無料で読めますよ!


作品について

坂口安吾の『堕落論』は、戦後日本において「堕落こそが人間を救う道である」と提唱し、衝撃を与えた著作です。無頼派の作家として知られる安吾は、戦後の混乱期にあえて堕落を推奨することで、人々が生き抜くためのヒントを提供しました。

『堕落論』では、戦時中の道徳規範がいかに人々を縛り付けていたかを鋭く批判し、人間の本質は変わらないことを示しています。例えば、戦後の混乱期における人々の行動(闇市での非合法ビジネスや未亡人の再婚)を挙げ、それが堕落と見なされる一方で、人間の本質的な部分は変わっていないと主張します。安吾は、旧来の道徳観が人々を無理に縛り付けていただけであり、堕落を受け入れることで本当の救いが見えてくると説いています。


個人的な感想と影響

人間、落ちるところまで堕ちなければ見えてこない景色がある。 私は、安吾のように国家権力に対する力強い主張をしたいわけではありません。また、人間文化について丁々発止と話したいわけでもありません。私は、2023年までサラリーマンとして生きてきました。ちょっと家庭に問題があっても真面目に生きてきた人間でした。サラリーマン戦士だったと思います。
サラリーマンとしての私の日常は、まさに会社の歯車としての生活でした。朝から晩まで働き、上司の無理難題にも「はい」と答える日々。 プロジェクトの期限が迫れば、無理をして間に合わせて、自分の時間も削って働き続けました。それでも、「会社のため」と自分に言い聞かせて頑張ってきました。どんなに善人でも、そんな生活が続けば、心が病んでしまいます。「クソ会社が!」と叫びたくなることもありました。でも、結局はその会社に依存して生きるしかない自分に気づき、さらに落ち込むのです。

そんな疲れ果てた時期に、私は『堕落論』を手に取りました。
彼が生きていた戦時は、国家の都合で人生を振り回されました。
私が生きている令和は、会社の都合で人生を振り回されました。
安吾が語る「堕落」の意味が、痛いほど理解できました。
彼は、戦時中の厳しい道徳観がいかに人々を縛り付け、苦しめていたかを示し、堕落することで初めて見えてくる世界があると説いています。

私も、『堕落論』や他の作品にも触発されて、フリーランスとして一本立ちしました。一度落ちるところまで堕ちることでしか見えない世界があったんです。その堕ちぬいて這い上がる意志が、この混迷の時代にこそ必要なのだと再認識しました。

堕ちることで見えてくる新しい景色。その中で、私は自分の本当にやりたいこと、達成したい目標に向かって進む決意をしました。

まだ、コロナから回復して全快していませんが、人生にやる気満々なので引き続き投稿をお待ちください。
また、開発しているアプリや開発したアプリ(https://aichans.com/)についての情報があったらご連絡しますので、よろしくお願いします!

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